売り手にとっては、従業員の雇用維持、そして取引先企業の安定、代表者個人としての経営者個人保証・物上保証、経営者個人の生活資金の確保にあります。私が関わった案件では、実に約40%が債務超過、45%が赤字経営です。後継者不在が表面化してやっと事業承継しようと取り組み、M&Aを検討するという経緯がよくあります。実際に買い手の希望としては「債務超過がない、赤字経営ではない」というところがポイントですので、早めに着手するのが大事でしょう。中小企業の場合、経営者自身の属人的な魅力によって企業が確立していることが多いため、いかにしてその事業を引き継ぐか。また、買い手にとっては事業価値が数式的なことでしか判断がしづらいため、事業資金等の回収が可能なのかどうかが判断基準となってきます。